そんなある日。




「………莉紅」




部屋でゴロゴロしているときに、淳君の声がドアの向こうで聞こえた。




「ん?何?」




あたしはベッドから起き上がって言った。




「あのさ…莉紅のこと、抱き締めたい」




………はい?