そして、あたしは黒のミュールを履いて玄関を出た。 ふと、隣りを歩いている淳君に目を向けた。 淳君はほのかに顔が赤くなっていた。 「淳君?どうしたの?顔赤いよ?」 「………え!?いや、な、何でもねぇよ!」 淳君はそう言うと頭を掻いた。