その人の第一印象は 社交的な明るい人だった。 「じゃあ、綾香は客席の方でゆっくりして行ってね」 「うん、ありがと」 そこで私は梨花と別れ 一人ぽつんとドリンク片手に立っていた。 「綾香ちゃん」 背中をポンと叩かれ振り返ると 「あ、さっきのRU-PUの方の…」 「あぁ、ごめん。名前言って無かったね。圭っていうんだ」 「どうも……」 何を話せば良いのか分からずに 少しの沈黙が訪れた時、電気がだんだん消えてステージがライトアップされた。