俺はあっさりとしたがって、座った。 小夏がかけた部分を補うように、そこに座る。 俺は、父さんの言葉を待った。 「・・・郁依。単刀直入に言う」 「え・・・あ、はい」 俺は思わず敬語を使った。 それほどに、暗い雰囲気だったんだ。 「・・・・・この村を、出ることになった」 「・・・は??」 村を?? ・・・意味が分からない。 頭が、その言葉を理解できてない。 「父さんね、都会の警察署に、昇進することになったの」 母さんが、急にポツリと喋りだした。 父さんは、この町のお巡りさんだ。