「あ…暗闇終わり…」

「お前な…」





「星也さん…
南い…」





ぶえーーーっ!!





あたしは鼻水も
気にせずに
おんおん泣いた。





星也さんは
もっとかわいく泣けよ
なんて言ってたけど
頭を撫でてくれた。



南は無表情だったけど
背中をポンポンと
してくれた。





「ありがとう…
2人とも…。

あたしこのまま
死んじゃうかと
思った」

「死なねえだろ」

「え、じゃあオレ
命の恩人?」

「はっ!本当だ!」

「てめえら何
言ってんだよ!
ったく…帰るぞ」

「はーい!」





そのまま3人仲良く
家路についた。





この3人の楽しい時間が
いつまでも
続けばいいのに…。



あたしがそんな儚い
思いを抱くなか、



ただ丸い月が怪しく
闇夜に浮かんでいた。