「紗弥」 声がした方を振り向くと 落ち着いた雰囲気の 男の人が立っていた。 「あ、隼(シュン)」 「次の練習試合の ことだけど… あれ? 新入部員?」 男の人はあたしに 目を止めると ふんわり笑う。 「あ、そうそう! この子は杏! あたしが一目置いてる 期待の新人!!」 ふふんと胸をはる 紗弥さん。 そ、そんな たいしたこと ないんだけど…。 「そっか。 俺は海橙(カイトウ)隼。 一応男バスの キャプテンやってる」