「あの…
あたしそこ
通りたいんですけど」

「あん?
誰だあんた」

「新入生だろ。
結構かわいいじゃん?」

「じゃあお嬢ちゃん、
オレたちと一緒に
行こうぜ。

じゃーな、日向!
このお嬢ちゃんの
おかげで助かったな」



1人の男が
あたしの肩に
触れようとした時、



「やあッ!」

「いててて!」



あたしはお父さん
直伝の合気道で
男の腕をねじあげた。



「なんだこの女!」

「弱い者いじめは
あたしが1番
嫌いなものよ」



あたしはスウっと
息を吸って
ちょいちょい、と
手で挑発してみせた。



「このやろうッッ!」