「泉 杏?」



あたしを指差して
ゆっくり問う少年。



「そう、だけど…?」



不思議少年は
ジッとあたしを
見たまま動かない。



なんなの?
てゆーか誰?


ネクタイは…
1年生だ。



しかもちょっと
かっこいい…。



星也さんとは
逆のタイプの
クールなかんじ。





「はあ…」



はあッ??

なにその溜め息!?



「オレあんたの
婚約者らしいから。
じゃーな」



こッ…?



少年の言葉をしばらく
理解できずにかたまる
あたしと星也さん。



そんなあたし達を
ほったらかしにして

階段を下りて行く少年。



「………」

「こ、こ、婚約者あ!?」

「「ええーッ!!?」」



再び嵐の予感です;