メガネ君はヤンキー君






だけど。








店を通り過ぎる瞬間
オレは見たんだ。



柄の悪い野郎が
店に入って行くのを。








別にあんぐらいの
いきがってる奴は
どこにでもいる。





いつもなら何でもなく
通り過ぎるとこだけど。











その日は違った。





あの店には
杏がいるんだ。








いや、杏なら
あんぐらいの奴
軽くひとひねりだろ。










早足で歩きながら
そう考えてみるけど

心配なもんは
心配だった。









杏っていつも
どっかぬけてるしな。



自手練してて体育館に
閉じ込められるような
どうしようもない
まぬけだし。



なんかあっても
1人で抱え込む
アホだし。



自分のことは
いつも後回しの
お人好しだし。