「あんたどうして
くれんだ、ああ?」
「す、すみません」
謝りながらも
チラチラと窓に
視線がいくあたし。
「ちゃんとこっち
見ろやあ!!」
不良はあたしの
顎をつかんで
自分の方に向かせる。
「へえ…。
あんたよく見ると
かわいいじゃん?
じゃあお詫びに
どっか付き合って
もらうかなあ」
く…。
多分こんなやつ
倒すの簡単だけど
こんな人の多い所で
乱闘するわけに
いかないし…。
あたしが考えてる間に
不良はあたしに
顔を近づける。
「まずは唇
もらおうかな?」
げっ!!!
そう思った時だった。

