メガネ君はヤンキー君






「杏?どした?」

「あたし、誰に
運ばれてきたの?」

「えっと…それは…」





???





なんだろう。

亜湖は妙に
歯切れが悪い。








「オレ」







和斗がスッと
手を上げた時、



亜湖がバッと
和斗を見た。







「杏が遅かったから
オレが様子見に行ったら
杏、倒れ込んでた」

「そっか。ごめんね」











でも何かな…。





なんかモヤモヤする。








あたし…

運んでくれた人の顔、



見た気がするんだけど…。







それにさっきの亜湖も…。








「もう帰れるか?」

「あっうん」

「じゃあ行くぞ。



…無理すんな」

「うん」









あたしはとりあえず
気にしないことにした。