パタパタと走りながら

和斗の待つ体育館に
走るけど、



その間も頭には
さっきの星也さんの
寂しげな表情が
離れない。





本当に何が
あったんだろう…。









「杏?」

「えっ…わっ!」





いつの間にか
体育館に着いてたみたい。





和斗が心配するように
あたしの顔を覗きこむ。





「日向いた?
遅かったけど…」

「う、うん!
いたよっ!
ちゃんと伝えてきた」







そうだよ。



和斗に心配かけて
どうすんの。



あたしは今、和斗と
付き合ってるんだから。





「さ!行こ!!」

「お、おう」








その後、
和斗との買い物を
楽しもうとしたけど、

心の端に何かが
引っかかっていて
いまいち楽しめなかった。





そしてそんな
状態のままで、

合宿当日を迎えた。