「「お疲れ様でした!」」





全員のかけ声で
ハッと我に返る。





「杏~帰るぞ」

「あ、星也さん。
ごめんね、今日は
残って練習してく」



まともに練習
できてないしね。



「じゃあ前みたいに
ならねえように
気いつけろよ」

「うん」







そうして体育館が
静寂に包まれた頃、



後ろから声が聞こえた。





「あれ?杏だけ?」