「ご…う…。」 剛は、あたしと馨くんの体勢を見て眉が一瞬ピクッとしたように見えた。 「てめぇっ!!」 剛は馨くんを突き飛ばした。 「…っー!!」 「…近づくなや。」 「…く…っそ…。」 馨くんは、痛みにこらえながらも剛を睨んだ。 「…こいつ、俺のやから。」 剛はそう言うと、あたしの手を取り、屋上から走り去った。