そのように思われながらお戻りになりますと、一の姫のいらっしゃらないお屋敷は、大層つまらないものにおもわれて、 「兄上。どちらにお出かけでしたか」 かの君にお気づきになりました弟君のお声がけにも、やはり、気の乗らぬご様子でお返事なさるのでした。