【連作】そらにかなでし〜平安朝禁断恋草紙③〜

少女は、十ばかりの年頃であれば、このような屋敷に住まうのはいかにも心細かろうと思われるほどでございますのに、そのお顔に光のような笑みが見えますのを、一の君はたいそう健気に思し召して、

(ここは、一体、どのような方の屋敷なのだろう……)

と、お考えを巡らせなさるのでした。