おばさんのこんな顔を見て、なんと言えばいいかわからなかった。 そんな沈黙を破ったのはカオルだった。 「ちょっと飲み物買ってくる。 俺の荷物はだいたい片付けてあるから」 そう言うと、あたしの背中をポンと押した。 カオルが時間をつくってくれたんだ… “話したいことがあって…” そう言ったあたしのために。 「…ありがと」 聞こえるか聞こえないかわからないくらいの小さな声で呟くと、カオルはポンとあたしの頭を叩いた。