「では21番から、カメラの前に立ってください」 「はい」 カシャカシャッ カメラのシャッター音だけが響く。 そこで、慣れているようにポーズする平岡さん。 きれいだと思った。 あたしみたいに、ついこの間からこの世界に入ったのとはわけが違う。 キャリアがあって、 経験があって、 自信があって… あたしなんかとは全然違った。 あたしがこの場所にいることだって、奇跡だと思う。