「山垣さん、今日も宜しくね」
「あ、はい!」
「山垣さん、何か評判いいわよ?」
「え…??」
「高校生の店員さんの笑顔が素敵って」
「いやー…そんなぁ!」
「その調子で頑張りなさいよ!!」
「はーいっ」
お客さんにそんな事言われてたなんて…。
ちょっと?、めっちゃ嬉しいかもぉ。
私がニヤニヤしていると、
お弁当を沢山持ってきた人がレジにやってきた。
「お、お弁当温めますか?」
こんな量、1人で食べるのかな?
いや、それはないよね。
家族とか友達の分?
あ、パシリだったりし…―
「あ、いいです。家で温めますん…」
バッチシ目が合ったのは、
昨日ぶつかった男の子だった。
「あ、昨日は大丈夫だった?」
「はい…大丈夫です」
「ここでバイトしてるんだね」
「まぁ、一応」
「じゃ、可愛いって噂の店員さんは君かな?」
「えぇっ!?」
「近所でよく聞くよ!」
「そうなんですか、ありがとうございます」
「じゃ、またね?山垣さん」
あれ?何で名前知ってるんだ?
と思ったら、左胸に名札が付いてるんでした。
って、本当に噂になってるんだ…私。
なんか、吃驚だなぁ。
こうなったら、名誉を汚せないわね!
山垣景…頑張りますっ!!