アタシは彼の背中を追いかけて呼んだ。 「・・・あの・・・」 「あれ?話したらダメなんじゃなかった?」 意地悪そうにアタシに言う。 その言い方にちょっとムッとしたけれど。 でもちゃんと言っておかないと。 「えっと。あの、それはそれで。 今回のはまた別で・・・。 だから、さっきは・・・えっと。 ・・・ありがとう。 アタシちゃんとできなくて。 助けてくれて・・・」 あ、もうちょっとちゃんと言わないと。 これじゃ上手に伝わってない。 少し沈黙が続く。