切ナクテ、恋シイ、ヒト。


え・・・。

なんで設楽までそんなこと知ってんの?








きっと・・・

あの時、あの場にいた誰かが人伝えで・・・

広まったんだろう。




だいたい
付き合ってるって・・・。




そんなの違うから。


付き合ってもないから。




アタシは平静を装って

「はぁ?あんなん付き合ってるうちにも

入らへんわ!こっちから願い下げ!」


と答えた。







そして続けて

「今付き合ってんのは川端高校の自転車部の子」


答えながらその言葉は自分で自分に言い聞かせてるようにも思えた。



まだ、少し話しただけで付き合っているとか

彼氏とかそういうんじゃないくせに。







アタシは彼女に悟られないようにできるだけ

元気よく答えた。







・・・ごめんね。

設楽は自分のコトたくさん素直に話してくれるのに

アタシは何一つ言えないでいる・・・。