切ナクテ、恋シイ、ヒト。


・・・・・。

よくないことって。

やっぱり

こうして

起こるもんなんだ・・・。








そこにはこの間、会った侑くんの弟さんが

あのときと同じように自転車にまたがったままアタシを見ていた。






「あの・・・
こないだの・・・」


彼のほうから近づき声をかけてきた。






アタシはどう答えていいのかわからず
そのままうつむいて黙っていた。





そんなアタシに彼は続けて聞いた。


「あのとき、
聞けなかったんですけど・・・。
侑・・・兄貴のこと・・・知ってるんですか?」