それからどれくらい
時間がたっただろう。
キャンディの大きさも半分くらいになっても
彼は来なかった。
やっぱり
もう帰ったんかな・・・。
じゃ、このキャンディがなくなったらアタシも
諦めて帰ろうかな・・・。
なんて思ったとき。
「・・・美月・・・?」
その声にアタシはドキっとして顔を上げた。
優だ。
彼は嬉しそうな顔をしてアタシの方へ走ってきた。
「突然で美月が
来てくれるって嬉しいねー」
そう言いながらアタシの顔に自分の顔を近づける。
「ちょっと・・・
近いって。
ここ、たくさん人がいてるのに」
相変わらずの彼に
アタシはちょっと安心する。

