切ナクテ、恋シイ、ヒト。


そりゃそうだろう。




自転車とぶつかって変な名前呼ばれて

しかもその呼んだ奴が泣き出しそうな顔してるって・・・。






「ごめんなさい
・・・大丈夫です」


アタシはやっとの思いでそう答えた。






「じゃ、失礼します」

アタシは彼に背を向けてその場を逃げるように離れようとした。








すると後ろから声がした。

「今、侑って
言いませんでしたか?」






アタシはその言葉に振り返る。





アタシが歩き出したせいで
2人の間に少し距離があったのに

彼はその場所から少し大きな声で言った。





「侑は・・・
森久保 侑は・・俺の兄貴です」