そのうち睡魔に襲われてくる。
そんなアタシに
気づいた彼は聞いた。
「もう、眠い?」
「あ・・・うん
・・・大丈・・・夫」
「ウソウソ、わかるよ。
眠たいんでしょ?
もう電話切ってやるよ」
声の雰囲気でわかってしまったんだろうか。
言う通りちょっと眠たいけれど
でもまだもう少し話していたいのに・・・。
半分寝ぼけたアタシがぼんやりした頭で
次の言葉を探しているうちに
「・・・おやすみ」
そう言って電話は切れた。
偶然でもアタシは彼が眠れないアタシを眠たくなるまで相手してくれたことが嬉しくて。
彼の声がまだ耳元に残る中、
静かに眠りに堕ちていった。

