彼はカウンターのところで肘をついてアタシに言った。
「お茶でも・・・って言いたいところなんだけど
あいにくまだガスも水道も通ってなくて。
家具はほとんど運び込んでるんだけど」
「ほら。
カーテンのサイズ測りにきただけやん?
だからそんなん別に・・・」
アタシはゆっくりと周りを見渡しながら答える。
流し台を見てダイニングテーブルを見て「台所」っていう場所を確信して。
改めて「家」の中に、
そしてこの場所に
彼とアタシ2人だけなんだって
思ったらすごく緊張してきた。
話しながら自分の笑顔が
ひきつっているのがわかる。

