切ナクテ、恋シイ、ヒト。


ガラッ・・・。


その時、ドアが開いた。




一瞬、優の手が緩んだ隙にアタシはその手をすり抜けた。





「あらら、仲のよろしいことで?」



そこに立っていたのは

あのとき、ノートを取りに行ったとき生徒会室にいた女の子。




彼女はアタシがいることにも気づいているはずなのに

アタシのことを無視して優に話しかける。


「戸田先生が、呼んでた」





優は舌打ちをして

「なんだよ、もう・・・」

と言ってアタシの頬に手を置いて



「続きはまたね」

にっこり笑って言った。