切ナクテ、恋シイ、ヒト。


アタシは慌てて

「そこはこの猫の名前を書く欄とちゃうのん?」

そう言って彼の書いている手を止めた。






「わかってるよ」


「じゃ、なんでそこにアタシの名前書くんよ・・・?」


「え?だってコイツの名前ミツキだもん。嫌?」






嫌?って・・・
そんなこと聞かれても。







「ミツキは美人で素直で可愛くて・・・なあ?」


彼はアタシの膝の上に置いてるケージの中にいる猫に話しかけた。





「ふん!アタシと正反対で悪かったですね!」


アタシはムッとして優に言った。