放課後、 門のところへ行くと自転車を立てかけながら優が待っていた。 「遅い!」 彼はアタシに怒った。 「なに言うてんのよ! 優がいきなり呼び出してこっちもそれなりに都合ってもんがあるんやから!」 「前にも言っただろ? 美月が俺の都合に合わせれば問題ないんだ」 「それが意味わからんって!」 アタシも負けじと言い返す。 「あーもういいや、 早く後ろ乗れ。 それからコレ持って。 中に猫がいるから気をつけて。 病院までナビよろしく」