切ナクテ、恋シイ、ヒト。


翌日。


昼休みにアタシはやっと松久保さんにノートを渡すことができた。


「ありがとう、手間かけてごめん」

謝る彼女にアタシは両手を振って

「あー、アタシがちゃんとしてへんかったから・・・」

そう答えた。






アタシが帰ろうとすると松久保さんは思い出したように言った。

「あ、そうそう今度の学校の集まりは中止になったんやって。

ホラもう来月って3月やし卒業式とかあと春休みも学校によっていろいろやんか?」




松久保さんは制服のポケットから可愛いウサギのイラストのスケジュール帳を出して確認しながらアタシに説明した。