切ナクテ、恋シイ、ヒト。


そっとアタシを離して側にあった椅子に腰掛けて言った。

「・・・こないだのことは
謝らないよ」



「・・・謝らなくて
・・・いい・・・」

アタシは答えた。



彼は自分の隣に座れと指で合図した。



アタシはそれに黙って従う。



そして彼はアタシの肩に腕を回した。


さっき少し離れて落ち着いてきたアタシの鼓動がまた高鳴りだす。