「あっちが東山だから
多分、あのへんが美月の学校?」
彼が指差すほうをアタシも見る。
「・・・うん」
「ここって立ち入り禁止だし誰も来ないから一人になりたいときに来るんだ。
鍵は生徒会室にあるから俺は出入りが自由。
オマエの学校からも京都タワーが見えるってわかってそれから
それを基準にしてオマエの学校を探す」
アタシはなんて答えていいのかわからなくてそのまま黙っていた。
「それで今頃何してんだろ?とか考える。
わかる?
つまり俺は美月のことでいっつも頭がいっぱい。オマエは・・・?」
そう言いながら彼はアタシに近寄ってきた。

