昨日のバレンタインデーに、僕はユキからのチョコをもらえなかった。

僕は、車の免許を少しでも早く取るために、免許の合宿に来ている。


僕が、合宿で取ることを決めたのには、大事な人・・・2人の言葉。


『しばらく会わないほうがいいのかな』


というユキの言葉。




『しばらくは会えない』


という水野さんの言葉。




ユキと向き合うために、僕はユキの学校へ迎えに行った。

友達と笑いながら帰るユキを見ると、声がかけられなかった。

それから、1週間また会えない日々が続いた。

僕は

僕の異変に気付いて欲しかっただけなんだ。

明らかに僕の元気の無さは、彼女なら気付くであろうものだった。

僕は、水野さんのこともユキに話す時間もなく、気になっている『タケ』とのことも聞けなかった。

僕は、電話でも不安と寂しさから、ユキに冷たい態度を取ることが多くなった。

ユキは、今一番楽しい時期であることは十分理解しているつもり。

自分の力で作品を創り上げる幸せを感じて、輝いている。


それに比べて僕はどうだ。


そんな僕にユキは言った。


『会っても喧嘩しちゃいそう、今の私達。しばらく会わないほうがいいのかな。』

僕は、何も言葉が浮かばずただ黙っていた。

そして、とにかくこのままじっとしていてはおかしくなると思い、車の免許を取る事にした。

ユキの為。

僕の為。



僕とユキが車でデートできるようになれば、もっと会えるようになる。


・・・・・だけど、そんな日がまた来るのかな。

ユキ、もう僕を必要としていないのかも知れない。