この日々は今しかない。

ゆうじがいなくなった悲しみをなかなか消すことができない僕は

ただ・・がむしゃらに働いて時間が解決してくれるのを待つ。


みんなそうなのかもしれない。



ゆうじに


負けないように・・・


みんな必死でもがきながら


前に進もうとしていた。



いつの間にか雪の降る季節が近づいていた。



僕とユキは、結婚式の準備とバイトと勉強に追われる毎日。


だけど、幸せだった。


同じ目標に向かって、ユキと努力することが幸せだった。



不思議な気持ちだった。


最近なぜか、ユキと出逢った頃をよく思い出す。


夢にも見るんだ。





ユキを初めて見た時のあの胸のときめき。


初めて声をかけたときのあの勇気。

ユキの涙の訳を知った時のショック・・

ユキがいなくなった日のこと。


初めてのキス。

やっと結ばれたあの日のこと・・



僕の青春。




ゆうじに会いに行った日のこと。



僕が事故に遭った日のこと。



歩けなくて、壁を殴った日のこと。



水野さんが倒れた日のこと。




思い出には、ユキの笑顔が必ずついてくる。



僕が辛いときも嬉しいときも

そばで支えて 笑わせてくれる君は

今も僕の天使だ。





これから


一生僕はユキと生きていく。



ユキを支え、ユキを幸せにできるのは僕しかいない。


そして、僕もユキにしか癒されない。



この運命的な出会いをくれた神様は

残酷にも僕の親友を天国へ連れ去ってしまった。



どうか


ゆうじが


天国で笑っていますように…