シンは、新しい生活を始め

どんどん大人の顔へと変わってる。


サッカーとエッチなことしか頭になかったあいつはもういない。



夜中までバイトに励む姿は、僕や周りの奴らに大きな影響を与えていた。



僕も、とにかく働いた。

眠気と戦いながら深夜のガソリンスタンドで毎日働いた。



きっと 今しか経験できないから。



このきつい毎日も


いつか 懐かしく思い出すときがくるんだ。



ユキとの結婚まで秒読み段階に入り、今まで親に頼ることしか考えていなかった僕も

真剣に貯金を始めた。


今更遅いと、言われるけどね。



朝方家に帰ると、寝返りを打つユキが待つ。

その布団にもぐりこみ、僕も数秒で眠りにつく。


こんな忙しい毎日の中にも

幸せや感動や喜びがたくさんある。


辛いときには空を見上げて

ゆうじに語りかける。