気付いていなかったというと嘘になる。 今思えば・・ なんとなく、ユキに向けられる笑顔を感じていた。 でも、確信はなかったんだ。 僕は、素直に嬉しかった。 ゆうじも、恋をしていた。 そのことがとても嬉しかったんだ。 恋をしないまま、ゆうじは天国へ行ったと思っていた。 でもゆうじは、恋をしていた。 短い一生を終えたゆうじは、 恋のときめきや切なさ、 あのきゅんとするキモチを知っていたんだ。