「誤解だって!!ほんとに・・」

コンビニの灯りと、時折通る車のライトだけの暗さの中、僕は必死にユキの目を見た。


「ハルが誰と話してるかわからなくて、歩きながらずっと見てたんだ。そしたら・・・さゆりさんに、何か食べさせてあげてたよね?・・誤解かどうか知らないけど、私の目に見えたものは事実だから・・。今日は、本当に・・これ以上ハルの顔見たくないから帰る!!」


ユキは、顔を真っ赤にしながら涙を拭りながら一気に気持ちを吐き出した。

もう僕が何を言っても、嘘にしか聞こえないだろう。


「待って!!送るよ、車で!」


僕の声は、すれ違う車のエンジン音に消されたように、ユキの心には届かなかった。


ユキは、そのまま駅へと走り去った。



ハルノカオミタクナイ・・・


ユキの言葉が胸に突き刺さる。

当たり前だ。