大野君の低い声と、ゆうじの澄んだ声はとても素晴らしかった。


笑顔で歌う2人を、涙でよく見えない目で僕はじっと見ていた。


そのままライトが消え、真っ暗になった体育館は、みんなの泣き声で震えていた。


アンコールの拍手で再び現れたゆうじと大野君は、もう一度『Spring Snow』を歌った。



このまま一人になることが怖かった僕は、ユキに泊まってくれと頼んだ。


僕とユキは、ただ手をつないで眠った。