夜、ハルにも聞かれた。 いつも溜まり場になっている美里の兄の修ちゃんの部屋だ。 「噂の子って、お前の好きな子だよな」 「えー。寛の好きな子?見たい。かわいい?」 修ちゃんも雑ざる。 「かわいいっていうか、猫。からかいたくなるような子」 「おい、だから、それ、やめろよ」 「噂、本当か聞いたのかよ」 「まだ、話したことない………」