もうすぐ中間という所まで来て、怜奈は 「高梨、おんぶ」 「お前、ガキかよ」 無防備にもほどがある。 こいつ、俺の事、男って認識してるのか? 「持つっていったじゃん」 「言いましたけど、なにか?」 「真ん中まで行くと、ベンチがある広い所に着くから、そこまでおんぶ」 「この貸しは大きいからな」 「きゃ~。高梨、サイコー。何でもする」 俺の神経は、背中と、腕に集中した。 「何でもするって言ったよな。約束忘れんなよ」 「する。する」 おい。そんな簡単にいいのか・・・?