怜奈の家に近づいた頃、公園が見えた。 「あれ?この公園って、奥に階段があって、スゲーいい景色の所だよな」 「そうだよ。行った事あるの?」 「うん。ガキの頃。行きて~」 「行く?」 「お前、時間大丈夫かよ?」 「うん。まだまだ大丈夫。でも階段きついよ」 「余裕でしょう。お前なら、俺が持つし」 「持つって、あたし、荷物みたいじゃん」 「似たようなもんじゃん」 「バカ」 「行くぞ!」 「待って~」 自販機でジュースを買って、二人並んで、階段を登り始めた。