美里のおかげで、怜奈と帰る事になった。 修ちゃんと怜奈を一緒に帰らす訳には、いかない。 怜奈をおもしろがって、弄るだろうし。 「おい、お前の家、どの辺?」 「学校までは、行かないけど、学校の近く」 「マジ?結構あるなぁ、でも余裕。乗れよ」 と、言って俺がTシャツの上に着ていたシャツを渡した。 「うそ。貸してくれるの?マジ嬉しい。ちょっと肌寒かったの。高梨の匂いがする」 「どんな匂い?」 「うんと、辛いガムみたいな匂い。でもいい匂い」 「なんだよ。それ」 俺はガムかよ。