「あの子が…ターニャがあなたに何をしたっていうのよ!」

再び男と二人だけになった空間。

ターニャを駒のように扱う男に対して、抑えきれない怒りをリイエンはぶつけていた。

「ハハハ！」

そんなリイエンの怒りを受けて、何がおかしいのか男が笑う。

「何を吠えるかと思えばあのガキの事か。あの卑しい貧しそうなクズ共の中で一番潜り込めそうだったからな。この俺が、有効利用してやっただけだ」

さも当たり前だと言わんばかりの言葉に、リイエンの中で新たな怒りが湧き起こる。

「…有効利用？ターニャを…村の皆を殺しておいて、よくもそんな事が言えるわね！」

「あのような下等生物、我等の玩具以外に何の利用価値があるというのだ？」

リイエンの怒鳴り声などどこ吹く風。

寧ろその言葉の意味が分からないと、ザーディアスが己の腕を広げる。