吸血鬼と紅き石

「うるせェな、お前もザーディアスの野郎も人の事にガタガタと口突っ込みやがって」

不機嫌に細められた目のレンバルトの掌の光剣が、その色合いの重みを増す。

「―――訂正しろ。リイエン…アイツは極上の女だ」

侮辱する事は許さぬと、その身に纏う空気すら剣呑に染め上げて、レンバルトが告げる。

「……っ、人間風情に何を!オルフェルトの二の舞を踏むつもり!?」

それを悟って、女が声を荒げる。

「―――ハッ、800年如きがやかましい」

その様子を鼻で嗤うのはレンバルト。

「確かに、女の方が俺達男よりも思いは深い事は否めねェ。だがな…この俺の考えを―――思いを、全てを、800年生きただけで全て分かると侮らねぇ方が身のためだぜ」

レンバルトの全身から迸る気迫が、王たるそれに染め上げられる。