吸血鬼と紅き石

何を言っているんだろう、と疑問に思うが、生憎レンバルトの背は自分に向けられ、唇の動きですらもリイエンには見えない。

二人の様子を見てみれば、ターニャが忌々しげな表情をしてレンバルトを睨み付けていた。

え、と今まで見た事もないようなその表情にリイエンは戸惑う。

(ターニャ?)

「…フン、ガキが手間掛けさせやがって」

その表情を見下ろしたレンバルトが、嘲笑うように軽く鼻を鳴らした。