吸血鬼と紅き石

そうだ、とレンバルトが頷いて。

「小さな村だが豊かな農村だ。治安もそう、悪くない」

何もない空間にレンバルトの長い指がつい、と動くと、不思議な事にその場に映像が現れた。

驚いてそれを凝視するリイエンの目に映るのは、野菜の育つ畑やそれを耕す人々、豚や鶏などの家畜。

そのどれからも長閑な農村である事がリイエンにも分かる。

この話の途中で『これ』を見せてくれるのだから、この映像は彼の言うダヤンという村の様子なのだろう。