そうこうしている内に直ぐ、頭上からは穏やかな寝息が聞こえて来た。

そっと顔を上げてみれば、間近にレンバルトの寝顔が視界に入る。

伏せられた長い睫。

いっそ憎たらしい程に整った顔。

(やっぱり、疲れてたんだ)

納得と共にその顔を見つめた後、どうせ寝ているのだから少し位は、とリイエンは今度は自分から彼の胸元に顔を埋める。

(あ、れ?)

ふと気が付けば、あんなに重く感じていた身体が軽い。

頭もやけにすっきりとしていた。