星にありがとう(短編)

 家まで帰り着き、車の中で別れを切り出した。


もちろん理由は別の理由。


我ながら嘘っぽいかとも思ったけど、好きかどうかわからなくなったと説明した。


彼は驚きもせず前を見つめ、しばらくの間だまったままだった。


何を考えているか全くわからないから、私はその沈黙に付き合った。


そして彼が言ったことに私ははっとした。