特等席はアナタの隣。

結局、黒崎君に押しきられ予定通り行くことになった。


眠れない夜を過ごし、気付けばもう朝。


洗面所ではぁ、とため息をついた。

「おはようモカ♪休みなのに今日は早いな」

もうすでに着替えて髪をセットしにきたお兄ちゃん。おそらくデートだろう。


「うん、ちょっと友達の家に遊びに…」
…男の子だけど。

「そっか、楽しんでこいよ♪」

うん、と答え洗面所から出た。