特等席はアナタの隣。

「なぁ、和泉」
黒崎君が嫌がっても裕太君は名前で呼ぶことを止めない。

まぁ、黒崎君も半分諦めかけてると思うけど。

「お前昨日デートしてたってマジ?」

クラス中がピタッと止まり、一瞬でしんっとなった。

「……は?」

「いやさ、他校のサッカー部の奴がさ、夕方女の子と二人で仲睦まじそうに歩いてたって」

ビクッと身体が揺れた。

それって、もしかして私のことじゃ…!!

ご、誤解よ!と大きな声で言いたかったが、まさか名乗り出るわけにいかない。